オンラインカジノの入金不要ボーナスの投資価値については、「入金不要ボーナスはそもそもジャンルとしては投資ではない」ということに尽きる。
どちらかというと、入金不要ボーナスの性格はギリギリ「投機」に該当するとはいえるのだが、これも実際はオンラインカジノが「投機」に近いのであって、厳密には「入金不要ボーナスは投機とすらいえない」というのが正しいだろう。
さらに言うならば、オンラインカジノが「ギャンブル」である以上、「投機ですらない」ということもしっかりと指摘しなければならない。
「オンラインカジノの入金不要ボーナスの投資価値」については、「投資」でも「投機」でもなく「ギャンブル」であるということを指摘したら、あとはもう書くことはない。
だが、この「投資でも投機でもない」という、オンラインカジノの入金不要ボーナスについて考えながら、あらためて「投資と投機とギャンブルの違い」を整理することができる。
今回は「なぜオンラインカジノの入金不要ボーナスが投資ではないか」という観点から、投資と投機は何かについて書いていき、ギャンブルとの決定的な違いを明らかにしていけたらと考えている。
オンランカジノにおける「入金不要ボーナス」については、入金不要ボーナスを専門に紹介してるこのサイトが詳しい。たしかに入金不要ボーナスは元手が0円で手に入り、価値を生み出す可能性があるのだが、生まれた価値を手にするための投資が必須になるのが最近のオンラインカジノのルールのようだ。結果的にいくらか手出しが必要となるがために、評価としては無価値としている。詳しくは前述のサイトを見てくれ。
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価値発生可能性のある資産を購入して長期的に保有するのが投資
「投資」の定義は「将来的に付加価値が発生する可能性がある資産を購入し、それを長期的に保有する」というものである。
この定義に照らし合わせて考えたときに「登録するだけでもらうことができる」というオンラインカジノの入金不要ボーナスは、そもそも「購入」がないという時点で「投資商品としては認識できない」というのが、投資家目線的にはある。
また、「投資」の定義のなかに「長期的に保有する」が含まれていることにも注目してほしい。実はこの「保有」こそが投資の本質なのだ。
オンラインカジノの入金不要ボーナスは「もらったポイントを全額消費すること」を目的にしていて、「長期的な保有」とは相反する性格を持っている。
また、オンラインカジノの入金不要ボーナスには「有効期限」というものが設定されていて、短くて24時間、長くても一か月程度で「失効」してしまうのが基本である以上、この観点から見ても「長期的な保有」という投資の定義からは外れている。
「将来的に付加価値が発生する可能性がある資産」という部分との照合についても、入金不要ボーナスは「オンラインカジノに投機をするために消費できる特殊通貨」でしかなく、それの長期保有では価値が発生することがないため、投資商品とはいえない。
資産価値の変動を予測して売り買いで利益を得る行為が投機
「投機」の定義は「資産価値の変動を予測して売り買いで利益を得る行為」である。
投資と投機の根本的な違いは、投資の本質であった「長期的な保有」にポイントがあるだろう。
投機の定義はややわかりにくいかもしれないが、一言でいうならその本質は「短期間のうちに売り買いを通して利益を得ようとする」というところ、つまり「短期間」で「刹那的な価値」を交換するという「時間の違い」にこそある。
投資の対象は「将来的に価値が出そうだ」という風に判断して購入して保有するが、投機の対象は「いま価値があがった」「いま価値が下がった」に応じて購入したり売却したりをめまぐるしく行う。
同じ株式取引であっても、「将来的に伸びそうな企業の株を買っておく」という行為をした場合は「投資」にあり、「デイトレード」をした場合は「投機」になる。不動産などの場合も同様だ。
「投機」の定義にもっとも当てはまるのは、FXトレードや仮想通貨といった取引における、「取引の瞬間」の行動である。
仮想通貨などでも、それを「長期的に保有」するのであれば、それを購入し保有する限りにおいては「投資」になるが、億り人などを目指して売り買いをしたならば、その行動にも仮想通貨という商品にも「投機」という言葉があてがわれることになるだろう。
胴元が存在するものは投資でも投機でもなくギャンブルである
「投資」や「投機」と、「ギャンブル」を決定的に分けているのは「胴元(主催者)が存在するかどうか」という点にこそある。
オンラインカジノと入金不要ボーナスを「投資」や「投機」とは呼べず、「ギャンブルである」としっかり区別しなければならない理由としては、大前提として「投資と投機には市場相場がある」ということをおさえておかなければならない。
要するに、「投資」や「投機」と呼べる商品や行動には胴元(主催者)がいないのである。
「投機」の性格を見ていくと、オンラインカジノの利用や、入金不要ボーナスの消費が「投機」だと勘違いしそうになるが、オンラインカジノにお金を賭けることや、入金不要ボーナスの利用のどちらも「投機」と言うことができないのは、それが「市場」ではなく「胴元」をめぐる金銭の移動でしかないためである。
わかりやすく言うならば「仮想通貨の売買によって利益を得ようとする行為」は「投機」に分類されるが、「仮想通貨を使ったオンラインカジノの利用を通して利益を得ようとする行為」は「ギャンブル」であって「投機」ではない、ということだ。
そして、オンラインカジノの入金不要ボーナスというのは、言ってしまえば「利用する個々のオンラインカジノでだけ利用できる特殊な仮想通貨」のようなもので、それを利用して利益を得ようとする行為は、どこまでいっても「ギャンブル」なのである。
そして、たとえ話で「仮想通貨」を使ったからそういっただけで、入金不要ボーナスは、そもそも「仮想通貨」ですらないのである。
入金不要ボーナスは価値の変動もなく売買もない
オンラインカジノに登録することで受け取れる入金不要ボーナスには「価値の変動」がないし、それを「売買」することもできない、という二つの点においても、オンラインカジノの入金不要ボーナスは「投資」や「投機」の対象と呼ぶことはできない。
貴金属、株、不動産、FX、仮想通貨などが「投資」の商品であり、行動によって「投機」の対象になりうるのは、そこに「価値の変動」があり、変動によって発生した「差額」を売買によって利益として受け取ることが可能だからである。
パチンコの場合を考えていただきたい。パチンコ玉には「相場の変動による価値の変動」がなく「売買」もできない。「胴元が設定したパチンコ玉の価値」があり、「胴元を相手にした交換」だけが可能なのだ。
「現金」はパチンコ台に入れると「パチンコ玉」に、胴元が準備した交換所に「パチンコ玉」を持っていけば「現金」に交換できるが、この行動が「投機」ではないことは、火を見るよりも明らかであるだろう。
オンラインカジノをパチンコ店、入金不要ボーナスをパチンコ玉に当てはめて考えれば、オンラインカジノと、オンラインカジノだけで利用できる入金不要ボーナスが「投資」の対象でもなく、それを利用した行為が「投機」になりえない理由がよくわかるのではないかと思われる。
くだくだと書いてきたが、パチンコ玉や入金不要ボーナスの利用と、それによって「資産」を増やそうとする行為全般を、一般的に「ギャンブル」と呼んでいる、という当たり前の話を私はしているのである。
資産を増やすという共通点だけで言葉を混合しない
「結局のところ投資も投機もギャンブルも資産を増やすことが目的なのだから、言葉の区別は言葉の綾でしかないのでは?」と言われるかもしれないが、資産家的な視点から言わせてもらうなら、「投資」「投機」「ギャンブル」の混合こそが「言葉の綾」なのである。
むろん、私は「投資」「投機」「ギャンブル」に優劣をつけるつもりはなく「オンラインカジノと入金不要ボーナスはギャンブルだから価値がない」などと言いたいのではない。
ただ「オンラインカジノがギャンブルである以上、オンラインカジノの入金不要ボーナスは投資商品としては認めることができない」ということと、そうであるがために「投資的な価値」という基準で話をすること自体がナンセンスだ、ということを整理したいだけである。
また、これを単純な「言葉の綾」として容認したくないし整理したい背景としては、投資家目線から見て「ギャンブルを投資」と考える思考回路は危険であり、問題があるからでもある。
ギャンブルはあくまでギャンブルとして認識して遊ぶことに価値があるのであって、そこに投資や投機という価値基準を持ち込むべきではない、というのが私の考えである。
オンラインカジノはギャンブルであるとしっかり認識したうえで、入金不要ボーナスに対しては、「投資価値」などという根本的に誤った言葉を投げかけるのではなく、「(オンラインカジノにおける)軍資金的な価値」と考えなければ、入金不要ボーナスの使い方や本質を見誤ることにもなるだろう。
入金不要ボーナスには、入金不要ボーナスの使い方や特徴というものがあって、それは「投資」や「投機」とは関係のない、オンラインカジノ独自のものだ。
そのオンラインカジノ独自の「読み方」と「使い方」がある入金不要ボーナスを、しっかりと正確に使うために、まずは「言葉の混同」と「言葉の誤った利用」をやめることが、その第一歩となると私は考えている次第である。
オンラインカジノの入金不要ボーナスの価値まとめ
- オンラインカジノと入金不要ボーナスは投資・投機ではない
- 入金不要ボーナスには価値の変動がなくオンラインカジノには胴元がいる
- 入金不要ボーナスにあるのは軍資金としての価値だけである
投資家目線から考える、オンラインカジノの入金不要ボーナスの「価値」に関するまとめは以上だ。
オンラインカジノがギャンブルであり、入金不要ボーナスが「オンラインカジノでしか使えない軍資金」でしかない以上は、「軍資金的な価値」だけを考える必要がある。
オンラインカジノの入金不要ボーナスに、間違って「投資的な価値」を見出し、それを利用することに「投資」や「投機」という誤った認識を持ってしまう場合、それは「オンラインカジノをギャンブルとして遊ぶ」という基本姿勢を崩すことを意味している。
オンラインカジノの入金不要ボーナスを適切に使うためには、オンラインカジノが投資でも投機でもなく、ギャンブルでしかないということをしっかり認識するのが大前提なのである。